３歳の孫は歯を磨くのが苦手なようで、なかなか口を開かず、ママである娘は毎日手を焼いている。
総入れ歯の私が「ちゃんと歯を磨かないと、おばあちゃんみたいに入れ歯になっちゃうよ」と脅しても、入れ歯がどういうものか分からないようで、まったく効き目なし。

そんなある日、入れ歯にものがはさまったので、キッチンではずして掃除していると、孫が突然走り寄ってきた。
慌てて隠そうとしたものの間に合わず、手に持った入れ歯と、シワシワの口元を見られてしまった。
すると孫は目をまんまるに見開き、一瞬固まると、踵を返してママのところへ。
そしてダイニングのイスにぴょんと飛び乗り、
「ママ、歯磨きをお願いします！　歯磨きをお願いします！」
大きな口を開けて、「早く早く！」とばかりに歯を指さす孫を見て、私は大爆笑。

入れ歯をはずすという家族にも見られたくない恥ずかしい場面だったけれど、孫の歯磨きに一役買えたなら、まあいいか（笑）