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46.「高校に行きたくない」と言い出して

Q.中学2年生の末娘に、最近、勉強意欲がみられません。言葉遣いも悪くなり、「高校に行きたくない」と言い出しました。友達の影響なのか、自転車通学のヘルメットも着用しなくなり、三者面談では、担任の先生からも「やる気がなくなってきています」と指摘されてしまいました。長男、長女には特に問題がなかったので、どうしてこうなってしまったのか原因が分からず、接し方にも悩んでいます。

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A.中学生期は、「こうなりたい」という高い理想を抱きながらも、現実にはそれに及ばない自分もきちんと認識していている時期です。つまり、心が「二重構造」になっている状態ですから、一体、何が原因でイライラしているのか、よく話しを聞いてあげることが大切です。

例えば、「高校に行きたくない」という娘さんの言葉、本心だと思いますか?行きたいと思う一方で、勉強が分からなくなって成績が伸びない自分が見えてきた。ひょっとしたら、受験しても受からないかもしれない。不安やあせる心が、「行きたくない」という言葉になっているのかもしれません。けれども、友達はみんな高校へ行くのですから、本当は行きたいに違いないのです。

「高校に行きたくない」原因が、勉強が分からないことであれば、「先生に質問することは恥ずかしいことじゃないよ」とか、「本当に勉強したかったら、塾に行ってもいいよ」と応援してあげることができます。子どもが今、心に抱えている複雑に絡み合った問題を一つずつ解きほぐしてあげることが大事なのです。

もう一つ、言葉遣いが悪くなった原因が、心の”荒れ”からきているとしたら、お母さんが自分自身の行動を振り返ってみることも必要です。思い過ごしかもしれませんが、「長男長女は問題がなかった」という言葉から、「私の子育ては間違っていないのに、子どもが突然おかしくなってしまった」と、子どもを責めがちなお母さんの心がうかがえるような気がします。日ごろの生活の中で、ついつい、長男長女と比べてしまってはいなかったか、子どもが変わったことを、子ども自身のせい、友達のせいにしてはいなかったか、どんな時に娘さんを認めてきたかなど、もう一度、今までの子どもとのふれあいを振り返ってみてほしいと思います。もしも、反省する点があれば、気づいた時点から、子どもと向き合い、話し合うことが大切です。

「このごろのあなたはとてもイライラしているようで、お母さん心配なの。何かあったの?」とストレートに娘さんに聞いてみてはいかがでしょうか。面と向かって聞きにくいようであれば、手紙を書いてもいいでしょう。今を乗り越え、大人になっていこうとしている娘さんの立場に立って物事を考えれば、心を伝える方法は何通りでも思いつくはずです。こんなに娘さんのことを愛し心配しているお母さんです。きっと、お母さんにしかできない創意工夫が生まれてくると思いますよ。

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