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24.子どもの進学問題で夫婦の意見がくいちがっています

Q.息子の進路で迷っています。母親としては、来年、中学生になる息子に、通学が楽な近くの公立中学校に通ってもらいたいと思っています。でも、夫は「可能性を伸ばしてやりたい」と、進学校を薦めます。本人に選ばせたいのですが、自分では決められないようです。親子でどう話し合っていけばいいのでしょうか。

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A.人間として、この世に生まれてきたからには、誰にも使命があります。それは、自分のいのちを輝かせることです。ではいったい、どんなときにいのちが輝くのでしょうか。それは、自分の持っている個性や特性を人のために生かし、今、目の前にあることに精いっぱい取り組んでいるときです。親が子どもの進路にかかわっていくとき、このことを忘れないでいただきたいのです。そして、「どんな道を選んでも、目の前にあることに一生懸命に取り組めるあなたになってもらいたい」というメッセージを、しっかり伝えてほしいと思います。

まずは、その視点を持って、両親の考えを息子さんに伝えてみてはいかがでしょう。「なぜ、そう思うのか」を具体的に話してあげることが大切です。「お母さんは、あなたのこういう長所を伸ばせたらいいなと思うの」「お父さんは、おまえのここが個性だと思うよ」というようにです。自分の長所や可能性を示されれば、子どもは考え方に幅を持って進路を選ぶことができます。進学校と近くの公立校、両方のメリット、デメリットも情報として伝え、その上で、「どっちの学校に行きたい?」ではなく、「あなたは何がやりたいの?」と聞くと、子どもも意見を言いやすいと思います。

進路を選択させるときに大切なのは、「どちらを選んでも、あなたの人生は大丈夫。これから先、大きくなれば、もっと違う人生が開けてくるんだよ。だから心配しないで決めていいのよ」と子どもの気持ちを楽にさせてあげることです。そして、一度決めても人の心は変化することを配慮して、何度でも話し合いながら、子どもの気持ちを確認してあげられるといいですね。

最後にお願いです。自分で選んで進学しても、思い通りにいかず、挫折してしまう場合があります。そのとき、親は子どもを責めないこと。そこから子どもが立ち上がり、前に進めるように触れ合っていってほしいと思います。

Point.進路の決定は子ども自身に
親の気持ちを押し付けず、話し合う姿勢を忘れないでください。人生の先輩としての進路選択の体験や意見をきちんと伝えることも大切でしょう。

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