Q188.子どもがゲーム課金を繰り返します。親として、子どもとどのようにふれあえばよいでしょうか?
小6の息子がゲーム課金をしました。我が家のルールで課金は禁止しています。クレジットカードの明細をみて、5万円のゲーム課金代が引き落とされているのに気づきました。息子に聞いたところ、はじめは自分ではないと強く否定していましたが、問いただしていくと自分がやったと認め、泣いて謝っていました。これを機に、課金できない設定にしていたのですが、必要に迫られカード決済できるように設定変更した矢先に、再び10万円近くの課金代が引き落とされていました。子どもがゲーム課金をしてしまうこと以上に、ルールを簡単に破ることや、最初にみつかったときに嘘をついたことや、反省したはずなのに同じ過ちをしてしまったことが、残念でなりません。親として、息子にどういうふれあいをすればよいでしょうか。
A.お金を稼いだ経験がないとはいえ、再び課金となれば悲しくなりますね
5万円、10万円のゲーム課金と聞くと大人はビックリしてしまいますが、ワンクリックで何でも手軽にできてしまうこの時代、大きなお金が動いていることも意識できず、しかも自分で稼いだお金で生活するという経験をしたことのない子どもにとっては、それがどれほど重大なことなのかわからないのは当然かもしれません。息子さんは、事態を問うお母さんの表情や口調から「まずいことをした」と、とっさに嘘をついたとも考えられますね。ですが、その時は泣いて謝ったにもかかわらず、また同じことを繰り返したとなると、お母さんとしては本当に悲しくなりますよね。
息子さんに問い詰めるのではなく、家族で話し合ってみましょう
息子さんは、お母さんに叱られたことをわかっていながら、それよりも課金してでもゲームをしたいという気持ちの方が強かったということですから、どうしてあんなに言われたのにまた同じことを繰り返すのか、その理由を問い詰めるのではなく冷静にじっくり聞いてみるとよいと思います。
その時に、「あなたが高額の課金をしてしまったことは悲しいけれど、それよりも一度決めたルールを簡単に破ってしまうこと、嘘をついたこと、この前反省したはずなのにまた同じ過ちを繰り返したことがお母さんとても悲しいの」と今のお母さんのそのままの気持ちを伝えてみたらいかがでしょうか。
息子さんの話を聞く中で、そのようにしてまでゲームをしたがる背景にある「友達の存在や関係性」「日頃抱えているさまざまな思い」などが見えてくるかもしれません。
息子さんの言い分をしっかりと聞いたうえで、この世の中には「やりたくても我慢しなければならないこと」「やりたくなくてもやらなくてはいけないこと」があることを伝え、そういうことをしっかりとふまえていけるあなたになってほしいことを話しましょう。そして、人間として大事な、自分でやったことの責任は自分で取るという自立心を培うために、改めて今後どうしていくかを本人に考えさせ、家族でよく話し合えるといいですね。
この機会に、お金を得ることの大変さや大切さを伝えてみて下さい
また、お金の大切さを知ってもらうために、課金前と課金後で違う生活を親も一緒に味わってみることも、大事かと思います。子どもに言葉だけで伝えても、同じ生活をしていたのでは自分のしたことの重大さを、なかなか実感できないのではないでしょうか。
とてもいい機会ですので、5万円、10万円というお金がどれほど大きなお金なのかを、お母さんの知恵で何かにたとえて話したり、働いてお金を得ることの大変さや、そのおかげさまで生活できるという感謝の心も伝えましょう。それには親自身のお金に対する意識を見つめ直すことも大切です。今こうして生活していけることに感謝を忘れず、子どもにもその心を伝え、しっかりと社会人として自立していけるよう、子どもと共に歩んでいけるといいですね。