10.私が言ったことと反対のことばかりするのはなぜ
Q.3歳の男の子と6か月の女の子を持つ母親です。最近、3歳の息子が私の言ったことと反対の行動をとって困っています。どうすればいいのでしょうか。
A.3歳でお母さんが言ったことと反対のことをするのは、成長の証(あかし)です。「本能我(が)」と言って、「自我」が出てきたのです。むしろ、その子どもの成長を喜んであげてください。
こんなお話を聞きました。先日、Aさんは食事のとき、「エプロンしてちょうだいよ」と3歳の娘さんに言ったそうです。ところが娘さんは、「イヤ」と、言うことを聞いてくれません。その様子を見ていたおばあちゃんが、すかさず、「エプロンして見せてくれる?」とお願いすると、「ハイ」とエプロンを持ってきたのだそうです。
「してちょうだい」と言われるより、「して見せて」とお願いされるほうが娘さんはうれしかったのですね。そして、「命令」と「お願い」の違いが分かるほどに、娘さんは成長したともいえるでしょう。子どもがお母さんの言ったことと反対のことをしたときは、怒りたくなる気持ちを抑え、そして、心おだやかに「どうしたの? どうしてそれがいいの? ママに教えて」と、子どもから学んでみてください。子どもには子どもなりの思いがあるのです。
Point.子どもの自我の芽生えは成長の証
子どもが自分の思いを主張できるまでに成長したのは、喜ばしいことです。お母さんの言う通りになる子どもだけが、いい子ではないのですよ。