73.弟に乱暴する4歳の姉との向き合い方
Q.姉が4歳、弟が10か月です。普段は朗らかな姉なのですが、弟が姉のおもちゃで遊ぼうとするとそのおもちゃを乱暴に取り上げます。親の見ていない所でおもちゃを投げつけることもありました。そんな場面に出くわすと、感情的に姉を叱ってしまいます。感情的にならずに姉と向き合うにはどうすればいいのでしょう。
A.まずお姉ちゃんの心情を理解することが大切です。お姉ちゃんは、お母さんを弟に取られた思いでいっぱいなのです。日頃がまんしているその思いが、自分のおもちゃで遊ぼうとする弟の姿を見たとき、吹き出してくるのではないでしょうか。
このお姉ちゃんのさみしい心を受け止め、「お姉ちゃんの大切なおもちゃだもんね。勝手に使ってごめんね」と、しっかり抱きしめてあげて下さい。お母さんに思いやりをかけられ、自分の思いを抱きとってもらうと、お姉ちゃんの心はやさしくなり、弟にも思いやりをかけられるようになっていきます。「○○ちゃんが貸してほしいんだって、どうする?貸してあげる?お姉ちゃんも貸してもらうと嬉しいよね」と繰り返していくうちに貸してあげられるようになります。ほんの少しの時間でも貸せた時は、「ありがとう。ママ嬉しい。さすがお姉ちゃん!○○ちゃん、お姉ちゃんありがとうだね」と弟と一緒に感謝すると良いでしょう。それだけでまた貸してあげようという気持ちになるものです。子どもは大好きなお母さんに気持ちをわかってもらい、認めてもらうことが嬉しいのです。
「お姉ちゃんだから」「4歳なのだから貸してあげてもよさそうなものだ」といった親としての価値観があると、「どうしてそんなことをするの!」と、つい感情的になります。
しかし、それが続くと、子どもは親の見ていないところで弟をたたいたり、おもちゃを投げつけたり、また、うそをつくようにもなりかねません。感情的に怒ってしまった時には、「ママは怒りん坊でごめんね。大事にしているおもちゃだものね」と、その場で言ってあげられるといいですね。