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72.自閉症の息子の進路をどうするべきか

Q.小学5年の長男は、3歳で高機能自閉症と診断されました。学校の理解を頂き、普通学級に通学しています。言葉は理解でき、理科が得意です。本人は特別クラスはいやだと言いますが、友人関係で孤立しがちな面もあり、将来、中学で普通学級を選んだ場合、いじめや勉強についていけるかが心配です。進路を考える上で大切な点を教えてください。

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A.息子さんは、ずっと努力を重ね、お母さんはそれを全身全霊で支えてこられた素晴らしい親子関係です。また、お母さんはたくさんの方々が支えてきて下さったことにも気づかれ感謝されている。その気づきと感謝こそが子どもさんのこれからを考える上で一番大切なことだと思います。そこで、人間は支え合いながら生きていること、だから自分の出来ることで人に喜んでもらえる人間になることが大切なことなど、心を込めて人間としての生き方を伝えることが大事です。本来、このことは息子さんだけのことではなく、世の中全ての人々がそうであって欲しいことなのです。

実際に進路を決める時には、小・中学校の先生方、診療内科の医師、行政の相談機関など専門家にアドバイスをもらうことも必要です。その上で、受け入れ体制や通学時間など長所・短所を明らかにして、どこを選べばよいのか、親子で話し合いましょう。「特別クラスはいや」と意思表示できるのですから、我が子の意思と気持ちも尊重することが大切です。

そして、子どもが決めたことは全面的に応援する腹積もりもが重要です。お母さんの心配はとても良くわかりますが、いじめに遭いはしないか、勉強についていけるかと否定的に考えるのではなく、みんなと仲良く中学生活を送るにはどうするか、得意な理科を伸ばすにはどうするかと、前向きに考えていきましょう。「今」を受け入れ、大切にしていけば、何があっても、それをバネにして、いのちを輝かせていけるはずです。

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