40.兄の真似ばかりしたがる弟に自立してほしい
Q.3年生の二男が、6年生の長男の真似ばかりします。洋服を選ばせると兄と同じものを選び、おやつのアイスは一緒に同じ物を食べ、兄がおかずを残すと同じぐらい残すのです。テレビゲームも兄と同じ物がやりたくて、ときどきケンカになります。自立してほしいのですが、どうかかわればいいのでしょうか。
A.息子さんは、お兄ちゃんに対して憧れを持っているのかもしれませんね。弟の面倒をよくみてくれる兄だと、弟は兄を慕い、憧れを持ちます。「お兄ちゃんみたいになりたいな」と思って、真似をしているのかもしれませんよ。
もう一つ考えられるのは、兄弟がお母さんから比較されているのでは、ということ。兄はほめられて、弟は叱られるような環境だと、弟はお母さんに叱られないように、兄の真似をしている場合があります。いずれにしても、「真似る」ことを「だめ」と見ないでください。悪いことも真似するでしょうが、良いことも真似るのですから決してマイナスではないのです。息子さんの場合、あまり心配はいらないと思いますが、もしも行動が気になるなら、「あなた、お兄ちゃんと同じお洋服を選ぶけど、ほんとうにこれが好き?」と問いかけてみるといいですね。投げかけられれば、子どもも考えます。その上で、「同じでいい」と言うなら、それでいいのです。
自立とは、自分で選び取ることです。自分の行動に責任を持ち、失敗したら「ごめんなさい」と言えることです。息子さんは「お兄ちゃんと同じ物」を自ら選んだのですから、真似であっても、決して自立していないということではないのです。「真似したい」という心も、子どもの自立の一つなのです。
Point.子どもの成長を信じる
誰かの真似をすることも子どもが判断したこと。人の言いなりではなく、自分で選んだという気持ちを尊重しましょう。