57.娘の初めてのデートへのアドバイス
Q.中学2年の女の子を持つ母親です。娘にカレができました。今度、初めてのデートで映画に行くといいます。「性」のこと、教えた方がいいですか?
A.中学生で、初めてのデートであっても、「性」についてはきちんと教えた方がよいでしょう。よく「そんな話をするなんて、寝た子を起こすようなものだ」という意見を聞きますが、いまや性に関する情報はちまたに氾濫しています。親自身が、「性とは卑猥なもの」といった見方ではなく、「性とは人の命を育む尊い行為」といった正しい価値観を持って子どもに伝えることはとても重要です。それが納得できれば、子どもは、そうした尊い行為に、いい加減な気持ちで臨むことはできないものです。娘さんの場合にも、「大好きな人と映画に行けるなんて楽しいわね。すてきな時間にしなくちゃね」と言葉をかけながら、性について話すといいでしょう。その際、異性とお付き合いする上で、気をつけなければいけないことを、具体的にアドバイスしてあげましょう。
その一つに、服装があります。男の子を”その気”にさせるような服装や立ち居振る舞いを慎むことを教えなければなりません。そしてもう一つ、もしも、体を求められた時には、「ノー」とはっきり言うことを伝えてあげてください。セックスによってリスクを負うのは女性です。それにもかかわらず、女の子の中には、男の子に嫌われたくないからと、許してしまう子が少なくありません。望まない妊娠、中絶といった女性が負うリスクを話した上で、「あなたが『ノー』と言ったぐらいで、嫌いになるような相手は本物じゃないのよ」と、勇気づけてあげましょう。意思表示がしっかりできる子どもに育てるには、普段から、子どもの意見に親がきちんと耳を傾けていくことが大切です。そして、中学生期は、1対1のお付き合いより、いろいろな人の個性や考え方に触れることができるグループ交際の方が望ましいことを、日ごろから話しておくことも必要です。