48.友達同士でカラオケに行きたい娘
Q.先日、中学2年生の娘が、「友達と一緒にカラオケボックスに行きたい」と言ってきました。詳しく聞くと、中学生だけで夜に出掛けたいというのです。「そんな遅い時間に、子どもだけで行くなんてダメ」と言いましたが、「みんなが行くのに私だけ行かないと仲間外れにされちゃう」と娘は言います。どうしたらいいでしょうか。
A.何を置いても先に、娘さんに伝えて頂きたいことがあります。それは、「カラオケボックス」という密閉された部屋で、今、いろいろな事件が起きているという事実です。たとえ、娘さんが、「別に悪いことをするわけじゃないからいいじゃない。私を信用してないの?」と反発しても、「あなたを信じているけど、現実に、事件がたくさん起きているからお母さんは心配しているの」と、親の思いをきちんと伝えていくことが大切です。娘さんが「自分がしっかりしていれば大丈夫」と思っても、「不可抗力」で事件に巻き込まれることも十分に考えられます。わが子を守るために、「危険だな」と思うことは、親が自分の命に代えてもという思いで、信念を貫き通す。大げさなようですが、そのくらいの真剣な思いが必要なのです。心を尽くして伝えれば、娘さんはきっと理解してくれるはずです。
その上で、「絶対に行ってはダメ」ということではなく、「土日の昼間」など、どんな時間帯や曜日を選べば、安心して友達と楽しい時間を過ごせるかを親子で話し合い、ルールを決めておくといいでしょう。友達のお母さんたちとネットワークを組んで、見守っていく環境を築いていくことも一つの方法です。
今、子どもの”押し”に負け、要求を安易に受け入れてしまう親御さんが増えているように思います。子どもとぶつかることは、親にとっても後味の悪いものですよね。子どもも、親に反対され、そのときは切ない思いをするかもしれないけれど、それを乗り越えながら強くなっていきます。そうした経験が子どもの成長には必要なのです。わが子と本気で向き合える親になれるよう、努力したいものですね。