バナー

Q173.ニュースを見ずに、SNSの情報に偏っている息子が心配です。

中学2年生の息子は、最近テレビをほとんど見なくなり、暇な時間はスマホやタブレットでYouTubeなどの動画を見ています。たまに一緒にニュース番組を見たときに、「この政治家、ネットで叩かれてたよ」とか、「A国とB国が仲悪いのって、A国のせいだと思ってる人多いけど、B国もめっちゃ悪いみたいだね。それ系の動画を配信している人が言ってた」などと話しているのを聞くと、ネット上での偏った情報だけで社会の出来事を判断しているように見えて、とても心配になります。でも、「その情報はちゃんと客観性があるの?」「自分で事実かどうかを調べてみた?」などと言うと、「別にそこまで興味ないから」と面倒くさそうに言い、部屋に戻ってしまいます。このままだと視野の狭い、判断力のない大人になりそうで心配です。息子にどう働きかけたらいいでしょうか?

A.親の固定概念をわきに置き、興味をもって話を聞いてみて

子どもたちが、ニュース番組や新聞よりも、SNSから情報を得ることが当たり前という今の環境の中、多くのお母さんが同じ心配を抱いているのではないかと思います。

中学生と言えば、親子の縦の関係より友達との横の関係が深くなってくる時期ですが、そんななか、中学生の息子さんが自分で得た情報をお母さんに話してくれるのは、よい親子関係が築けている証拠です。息子さんとの会話ができるチャンスを、さらに実りのある時間にしてみませんか?

中学生期は、一番自分のことを認めてもらいたい時期です。頭ごなしに「それって正しい情報なの?」などと言うと、自分の考えを否定されたと感じ、次第に話してくれなくなってしまう可能性があります。まずは、親自身の固定概念や価値観、先々の心配を一旦わきに置いて、「へえ~、よく知っているのね。それってどういうことなの?」と、興味関心を示して子どもの話を聞いてみると、わが子が何を見て、何に反応し、どう感じているのかが見えてきます。意外としっかり物事を判断する目をもっていることが分かるなど、新しい発見があるかもしれません。

親子の“会話”から、大人同士の“対話”へ

そうして子どもの話を最後まで聞いた上で、お母さんの考えも伝えてみてください。そのやりとりから、価値観が違う者同士が話し合い、理解し合うというコミュニケーションを学び、判断力が養われ、お互いの視野が広がることにもつながるのではないでしょうか。

親子の“会話”から、大人同士の“対話”へ。心配の種を、息子さんの成長の糧にできたらいいですね。

トップに
戻る