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Q209.小1の壁…仕事と子育ての両立に悩んでいます

小学校1年生の娘をもつシングルマザーです。フルタイムで働きながら娘を育てています。「小1の壁」という言葉は聞いたことはありますが、まさに、仕事と子育ての両立に悩んでいます。

娘は年齢の割にしっかりした子なので、最初は何事もなく通っていました。ただ、最近になって「男の子からあだ名で呼ばれるのが嫌」とか「学童に行きたくない」などと話すようになり、ここ何日かは「学校行きたくない」と行き渋るようになりました。

経済的な不安もあり、仕事を休むわけにいかず、無理やり学校へ連れて行ったりしましたが、こんなことばかりはしていられません。じっくり話を聞けばいいのかとも思いますが、そんな余裕もありません。どうすれば自分から学校へ行ってくれるようになるのでしょうか。

A:仕事をもつ親が突き当たる「小1の壁」

ご入学おめでとうございます。ここまでよく頑張ってこられましたね。しっかりものの娘さんは、がんばっているお母さんの後ろ姿を見ながら成長されたのですね。あなたも娘さんもきっと、小学校に上がることをわくわくしながら待ち望み、楽しい学校生活を思い描いたことでしょう。

「小1の壁」とは、まさに、子どもの小学校入学に際し、保護者が仕事をしながら子育てをすることが困難になることです。入学時の問題はクリアできても、学校に通うことが、家庭生活や子育てにもたらす影響をじわじわと実感し、仕事と家庭との板挟みになるのは、仕事をもつ親の多くが経験しています。ひとり親ならば、より一層深刻な問題でしょう。

子どもにとって、小学校入学は「人生の一大転換期」です。先生に手厚く見てもらえる保育園や幼稚園とは違い、自分自身でしなければならないことが増え、規則正しく時間が進み、勉強中心の活動になります。新しい環境と新しい友人関係のなかで、大きな不安やストレスを感じることがあります。学校へ行くだけでも、子どもは大変な努力をしています。そのような時期にしっかりしていると思っていた娘さんがつらい気持ちを吐き出せている、そのことについて目を向けてみませんか。

わずかな時間で安心感を

仕事や生活でいっぱいいっぱいな時ほど「なぜ行けないのか」「そんな理由で」など感情が先に立ち、起きた問題を解決したくなります。しかし、子どもは、問題を解決することよりも、気持ちを受け取ってほしいことが多々あります。子どもの話を聞いて受け止めるだけで、子どもは安心感を得られ、親も子どもに何が起きているかを理解できます。子どもが訴えてきた時がそのチャンスなのです。あなたの願う通りになってもならなくても、安心が土台となって、娘さんは自ら考え、選択し、行動できるようになります。

じっくり話を聞く時間がないのであれば、登校前のわずかな時間でも、「いつもあなたの味方」という思いで声を掛けたり、ハグをしてお互いに充電し合ったりするだけでもいいのです。娘さんが本音を話せるあなたですから、今までのような関係を積み重ねていけば大丈夫。

そうは言っても、仕事と子育てを両立させるために、大きな決断を迫られるときがくるかもしれません。現状の働き方を続けることも、仕事をセーブしたり変えたりすることも、どちらにも不安要素があるでしょう。でも、ひとりで考えなくてもよいのです。娘さんはもちろんのこと、信頼できる人にたくさん相談してください。一生懸命に考え抜いたその先の道へ、勇気を出して歩みを進めてください。娘さんと手を取り合い、力を合わせて!応援しています!!

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