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Q217.息子の担任がきらいです。来年度は交代してほしいのですが…。

2の息子の母です。息子は担任の男性教諭のことがきらいです。機嫌の良いときはつまらないギャグを連発し、機嫌の悪いときはちょっとしたことでキレるそうです。私も保護者会や面談などで先生と話す機会がありましたが、いい印象を持ちませんでした。息子はそんな先生を軽蔑し、態度にも表れ、先生との折り合いが悪いようです。評価も下がる一方です。来年は高校受験で、内申点が重要になってきます。担任の先生を変えてほしいのですが、高確率で同じ担任になりそうです。校長先生に伝えてもよいでしょうか。

A:「先生が嫌い」という感情を脇に置いて

中学生ともなれば親と距離をとりたくなる時期ですが、担任の先生の話をしてくれるのですね。親子の信頼関係が築かれていると感じます。先生との不和が、受験期に入る息子さんの内申点に影響しないかという不安はよくわかります。

親は子どもが悩みを抱えると、自分のこと以上に心配し、何とか早く解決してあげたい、私ができることは何だろうかと真剣に考えます。

幼い頃であれば、親が先回りして子どもの気持ちを代弁したり、不都合な環境を取り除いたりできたかもしれません。でも、この時期は精神的に親から離れ、自分の考えに従って行動したいという時期ですから、あなたの判断で校長先生に伝えることは、一旦落ち着いてよく考えてみるとよいでしょう。

息子さんもあなたも「先生が嫌い」という感情が先に立ち、それが態度や行動に直結しているように感じます。「あの先生は性格が悪いから」とか「○○君のお母さんもその先生嫌いって言ってたよ」などの安易な同調は、子どもの心が安らぐどころか、より否定的な感情を芽生えさせてしまいますから、気をつけたいものです。

<自立>の道を歩んでいる真っ最中

子育ての最終地点は、親離れ子離れ<自立>です。息子さんはこの先も人生を歩む中で、様々な人に出会います。理不尽なことにも出会うでしょう。でも、それを乗り越えるのは、息子さん自身ですね。今まさにその体験をしている最中です。大事なことは、子どもの持っている力を信じることです。子どもの話をしっかり聞き、気持ちをそのまま受け入れ、温かいご飯を作り、心と体にエネルギーを充電してあげましょう。

もし、あなたが息子さんの様子を見ていて気になることがあれば、その時は一人で悩まず、信頼できる人に相談しましょう。校長先生、学年主任、スクールカウンセラーなどに、クレームモードではなく、「どうしたらよいか」という視点で相談してもよいのではないでしょうか。

一定の距離を置きつつも、心を離さず、息子さんをしっかり見守ってあげてください。その母の思いは息子さんの心に安らぎとなって刻まれ、人生を支え続けることでしょう。

 

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