63.小学校1年生の長男は「三角食べ」ができません…
Q.給食のことで悩んでいます。小学校1年生の長男は、おかず、ご飯、汁物を均等に食べる、いわゆる「三角食べ」ができません。おかずなら、おかずだけを最初に食べ尽くし、その後、ごはん、味噌汁を食べます。食事に時間もかかるため、クラスメートは掃除を始めてしまいます。周囲と調和しながら給食の時間を楽しく過ごすには、どう接すればいいですか?
A.「三角食べ」は、食事がしやすいというだけのことですから、できないことを「だめ」と思わないでください。お母さんはそれよりも、「三角食べ」ができないことが原因で、「食べ残しをしてしまうのではないか」「お友達と調和できないのではないか」ということが心配なのではありませんか。もし、そのようでしたら、話しをよく聞いて、子どもさんの実態をまず知ることから始めてみてください。
「食事に時間がかかる」というのは、なぜでしょうか。ぜひ、子どもさんに聞いたり、学校の先生やお友達に尋ねてみてください。食べものの好き嫌いがあるのかもしれません。心が落ち着かなくて食事に集中できないのかもしれません。きっと原因があるはずです。そして、正しく実態を把握した上で、よりよく変化させてあげる努力をお母さんにして頂きたいのです。
「給食の時間を楽しく過ごしてほしい」。そのためには、まずは家での食事を楽しくすることです。お母さんが、「おいしいね、おいしいね」と言いながら食べてみせるのもいいですね。また、いつもより、1分でも2分でも早く食べ終わった時に、「今日は早く食べられたよ。よかったね。やればできるね。すごいね」と、褒めてあげることも大切です。繰り返し訓練して、それでも、一人残されて食べる日が続くかもしれません。その時は、「切なかったね。でも、よく頑張って食べてきたね。お母さん嬉しいよ。今度は、お友達と一緒に食べられるように、お母さんと練習しよう。お母さんも、小さいころそうだったから分かるよ」と、共感してあげるのです。子どもは、気持ちがそこに向きさえすれば、問題を自分で解決していく力を持っています。要は、「みんなと一緒に食べ終われるようになりたい」という気持ちをどう起こさせるか。そのためのキーワードは、子どもの話しによく耳を傾け実態を知ること。子どもから学ぶことを忘れずに、触れ合っていきたいものです。