35.息子が友だちの言いなりになっています
Q.2年生の息子は、友だちの言いなりのようです。「お金を持ってこい」と言われ、千円を持って友だちと買い物をしたこともありました。「お金は持ち歩かないのよ」と教えてからは、お金のトラブルはありませんが、遊びたくなくても誘われると出かけたり、「早く帰ってきなさい」と言っても、みんなが遊んでいると帰ってきません。友だちにきちんと意思表示ができるといいのですが。
A.意思表示の出来る息子さんに育てる為には、まず、自分の気持ちを相手に伝えるための訓練をお母さんと一緒にしてみて下さい。それには、お母さんが、子どもの話を否定しないで最後まで聞いてあげることが第一です。そうすると、子どもが今何を考え、何に興味を持ち、何をどうしたいのかが見えてきます。子どもの姿が「友だちの言いなりになっている」と見えても、ほんとうはどうなのでしょうか?行動の裏には必ず心が働いています。息子さんは言いなりになってしまうほど、みんなと友だちになりたいのかもしれませんし、一緒に何かをやりたかっただけなのかもしれません。「そんなことしちゃ、だめでしょ!」と、頭ごなしに叱るのではなく、むしろ「どうしてお金を持って行ったの?」とやさしく聴いてあげることが大切です。親が子どもの実態を正しく知らなければ適切な対応はできません。
子どもがお金を持って行ったことにとらわれず、子どもに学びながら、お金の大切さを納得できるように伝えてあげましょう。
「お金をあげたり、使ったりすることでは、ほんとうのお友だちにはなれないよ。そんな事しなくてもお友だちはきっと仲良くしてくれるよ。あなたはいい子だもの。お母さん信じてるよ」と伝えてあげてほしいと思います。
この年頃の子どもは”努力の方向”が遊びに向かっていますから、楽しく一生懸命に遊ぶ姿は順調に成長している証です。「友だちを選びなさい」と言うよりも、「いい友だちになるのよ」と励ましてあげてください。お母さんに叱られても遊びたい友だちがたくさんいることは、なんて幸せなことでしょう! きっと、あなたの息子さんにはいいところがいっぱいあるのですね。
Point.子どもの話を否定しないで聞く
お金を持っていったことにとらわれず、なぜ、そうしたかを知ることが大切です。それには、子どもの話を頭から否定しないで、まず聞くことから始めましょう。