Q187.小6娘が不登校になり、食事も自分の部屋で食べています。どう接すればよいでしょうか
2人の子どもを育てるシングルファーザーです。
小6の娘が不登校気味になり、最近では食事も自分の部屋まで運んで食べるようになりました。
不登校に関しては、今は娘の気持ちを一番に思い、行きたくない時なのだと理解しているのですが、食事に関しては、みんなで一緒に食べたいと願っています。 この状態がずっと続いてしまうのではないかと心配です。どのようにふれあったらよいでしょうか。
A.成長期のお子さんの気持ちを理解し、食事の事まで気にかけている優しいお父さんですね
お一人で2人のお子さんを育てながら、子ども達の様子をよくみていらっしゃるステキなお父様ですね。不登校の娘さんの気持ちを第一に考え、行きたくない気持ちを大事に理解されている姿。すぐにできないことだと思います。きっとこれまでもお子さんの気持ちを優先にしてこられたことと拝察します。また、成長期のお子さんへの食事も気にかけているご様子がよく伝わってまいります。
最近は食事も自分の部屋で、一人で食べているとのこと。長女さんは思春期の入口。一人になれる空間・一人で考えるスペースを求めるようになる時期です。心理的離乳期とも言われる時期ですが、これは、「自分とは…」と深く自分を見つめ、自分自身の考えに従って行動する自己確立の時代でもあり、素晴らしい心の成長でもあります。
最初は「一緒に食事をしよう」と声をかける事から、コミュニケーションをとってみてください
一方でお父さまは、食卓の団らんを大切にされているのですね。そのお気持ちはとても大切なことだと思います。娘さんには、具体的に 「お父さんは、家族で一緒に食べたい。皆で食べる食事をとても大事に思っているから、一緒に食べよう」とお願いしてみてはいかがでしょうか。「話さなくてもいいから」と、娘さんがその場にいやすい方法を提案してみてもいいかもしれません。はじめは、部屋のドアを開けることだけでもいいですね。すぐに解決することではないかもしれませんが、繰り返し伝えていただきたいのです。
繰り返す事でお父さんの娘さんに対する思いが伝わるはずです
食事は親子の大切なコミュニケーションの場でもあり、そこに居ることで娘さんの居場所をつくることでもあります。
日本の主食である「米」という字は、八十八と書くように、収穫までにたくさんの手間がかかっています。一粒食べるだけで、たくさんの方の働きと、自然の恵みを食すことになります。決して一人だけで食べているのではないのですね。まして、自分のために作ってくれたお父さんの思いも味わうことができます
食とは、味・匂いなど、ふとした瞬間に記憶として思い出されることもあります。体だけの栄養ではなく、心の栄養を取れるようぜひ伝えてみてください。応援しています。