03.二人とも私の子どもなのに、同じようにかわいいと思えません
Q.4歳の長女のことを、この頃、かわいいと思えません。先日、私がうっかりお皿を落として割ると、すかさず長女がそばに来て、「あらあら、またやったのね。しょうがないわね」と言います。娘の口調は私そっくりで、かわいげがありません。1歳の長男の方がかわいく思え、構う時間も多くなってしまいます。
A.お母さんが子どものことをかわいいと思えないケースは増えており、原因は実にさまざまです。あなたの場合、質問のなかに「この頃、かわいいと思えません」とあるので、以前は、娘さんをかわいいと感じていたのでしょう。そうであれば、まず大丈夫。「今」から、娘さんと触れ合う「その場」で、お母さん自身が変わっていけば、必ずかわいいと思えるようになります。
家庭教育では「親の姿が教育の本道」と言います。子どもは親の姿に感化されて成長するということです。お母さんの言動や心のありようは、良い面も悪い面もそっくりそのまま子どもに”コピー”されてしまいます。お母さんが「娘の口調は私そっくり」というのは、実はあたり前のことなのです。
子どもの言葉や口調にイライラしても仕方がありません。「自分のいつもの姿を、子どもが見せてくれている」と気持ちを切り替え、口調を変えることが大切です。そして、あたたかい心で「心配してくれてありがとう」と、心が豊かに育つように触れ合ってみてください。
さらに、どんな小さなことでもいいですから、子どもの良いところをほめてあげてください。子どもはそれだけでお母さんの愛情を感じるものです。子どもはほめられたくて頑張ります。すると、ほめる条件がまた生まれます。この良い循環を続けていくなかで、きっと娘さんのことをかわいいと思えるようになります。
Point1.言動に隠された心を読む
お母さんの失敗を見て、すかさず寄ってくる子どもの気持ちに目を向けてみてください。下の子どもに手のかかる時期ですので、少し愛情不足になっているのでは? 自分もお母さんに構ってもらいたい。それが子どもの本心です。
Point2.感化の教育
4歳になればできることも多くなるので、子どもに家事を手伝ってもらうのもいいでしょう。手伝いのなかで、たとえば子どもが皿を割ったとします。そのとき、「またやった」と責めないで、「ケガはない?」と子どもに思いを寄せます。すると子どもは、同じような失敗をした人に対し、「大丈夫?」と気をつかえるようになります。