Q182.幼稚園に通って初めて息子の軽度の難聴に気づきました。これからどう育てていけばよいのでしょうか?
年中の一人息子の相談です。入園当初はイヤイヤ幼稚園に通っていました。最近はバスにもすっと乗るようになりましたが、園では友達とあまり遊んでいないようでした。3カ月たってもいつも一人でいる等の様子から、先生が「もしかしたら少し耳が聞こえにくいのでは?」と気づいてくださり病院に連れて行ったところ、軽度の難聴と診断されました。小さい頃から親が先に気をきかせて何でもやってあげていたので、私は息子の聞こえづらさに気づくことができませんでした。これからどう育てていけばよいのでしょうか?
A.今までの子育てを振り返り、反省できる素晴らしいお母さんです
一人息子さんとのこと、さぞ可愛がってこられたことでしょう。軽度の難聴という診断に驚き、どれほど心配されたことかとお察しします。
‟小さい頃から親が先に気をきかせてなんでもやってあげていた”ほど、お子さんを心配し、大切に育ててきたのですね。
あまりご自身を責めないで欲しいと思います。あなたは、これまでの触れ合いから‟聞こえづらさに気付くことができなかった”と、今までの子育てを振り返り、ご自分を反省できる素晴らしいお母さんです。
一緒に楽しみながら「まずお子さんに」何でもさせてあげてはいかがでしょうか
ご自身の子育てを振り返ったときに、具体的に気づいたことは何でしょうか。
まずはお子さんの行動をじっくり観察してみてください。幼児期はあふれるほどの興味や関心が湧いてくる時期です。きっとやりたいこと、好きなこと、して欲しいこと、また困っていることが見えてきます。その中で、お子さんが興味を持ったことにお母さんも関心を持ち、一緒に楽しんで欲しいと思います。例えば、お子さんが水遊びをしていたら「お水冷たいね~。今日は暑いから気持ちいいね。」などと話しかけながら一緒に楽しむ。焼き芋が好きだったら「おいも美味しいね~。」と一緒に味わう、など。お母さんが感じたことを言葉にしながら、一緒に触ったり味わったりと五感を大切に触れ合っていくと、その子の感性が豊かに育っていきます。
そして、ご自分で気づかれたように「親が先に」してあげるよりも、「まずお子さんに」何でもさせてあげてはいかがでしょうか。あくまでも危険のない範囲で後押しできるとよいですね。
一人で抱え込まず、周りの身近な方々と共に
子育ては決して親だけで出来るものではありません。これまでも息子さんは、幼稚園の先生や周りの方からも、愛情を沢山かけてもらって、成長していますね。
これからも一人で気負わず、抱え込まず、病院や幼稚園の先生ともご相談しながら、身近な方々と共に、 息子さんが生き生きと生活できるよう心配りをしてあげてください。
たくさんの愛情と省みる心を大事にするあなたなら、きっと大丈夫です。