97.スマホを手放せない高校2年生の娘が心配
Q.娘は学校から帰って来ると、ずっとスマホをいじり、SNSを見たりLINEを確認しています。そんな姿が心配で「少しくらい放っておけば?」と聞くと、「話題についていけなくなるもん」と、本人も無理をしている様子です。どのような触れ合いをしていけばいいのでしょうか。
A.娘さんの様子を見て、心配な心をそのまま訊ねられるあなたは、素敵なおかあさんですね。「話題についていけなくなるもん」という娘さんの言葉は、親や家族より仲間とのつながりを一番大切に考えている高校生らしい心の成長が見られます。
親からすれば、「そこまでしなくても」とか、「ほかにやるべきことがあるんじゃないの」と言いたくなりますが、適当に妥協できない純真さが高校生期の特徴なのです。 無理をしていることもあるかもしれませんが、本人はそんな自分が見えていながらも、仲間との楽しい時間を通して自分の存在感を味わったり、また、思いを伝えることの難しさなどたくさんのことを学んでいるのです。
複雑に見えるネット社会に不安を感じることもありますが、こういう時代だからこそ、親もスマホやLINEのことを学びながら、それらを生かす方法を子どもと話し合ってみてはいかがでしょうか。子どもから教えてもらうことも多くなるでしょうが、親から頼りにされているという自信から、親子の絆は深まっていくことと思います。
コミュニケーション手段として、スマホやLINEも、社会の中で生きていくためのステップのひとつと捉えたうえで、毎日努力している勉強や部活動、地域の活動など、どんなことからでも子どもの存在を認めてあげましょう。言葉に出してほめてあげたり、たわいのない親子の楽しい会話で、家庭が子どもとって心の休まる場所になることが一番です。
また、実際SNSなどで発信された素敵なメッセージが、多くの人の心に温かく響いていった話をよく耳にします。人間は本来、信頼してくれる人を裏切ったり、悲しませたりはしないものです。そんな願いを持って娘さんを見守りながら、信じてあげてください。