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Q210.優しい仲間もいるけれど…野球チームで悩む息子に寄り添うには?

小学3年生の息子は、上級生に誘われ1年生の時から野球チームに入ったのですが、だんだんと周りの子とのレベルの差が出てきて、「もっとしっかりやれよ」「下手くそ」などと言われるようになりました。私も夫も、どうしても野球をさせたいわけではなく、体を動かし、団体競技の楽しさや面白さを感じてもらえたらと思いさせています。優しい声かけをしてくれる子もいて、本人はみんなで何かをする楽しさは感じているのか辞めるとは言いません。しかし、行きたくないと言うことが多く、心配です。どのように関わったらよいでしょうか。

A:親子共にこれまで頑張ってきましたね

息子さんは小学校1年生から野球を始めたのですね。きっと体を動かすこと、みんなで競技することの楽しさや面白さを味わいながら3年生になるまで続けて来られたのではないでしょうか。親御さんもお茶当番や試合の送迎、応援など、お子さんをサポートしながら共に頑張ってきたことと思います。

幼い時は楽しむだけでよかった野球も、勝負が伴うものでもあるので、年齢が上がるにつれてそれだけでは済まされず、周りの視線が厳しくなってきますね。だからといって精一杯頑張っているのに「もっとしっかりやれよ」と言われては、息子さんが行きたくない気持ちになるのも当然です。それを聞くお母さまも切なくなりますね。

家庭では味わえない貴重な人生経験

お母さまは今何が一番心配でしょうか。どうしても野球をさせたいわけではないとのことですが、辞める、辞めないにこだわりはありませんか。習い事は、誰のために何のためにするものなのか、そのあたりを、送り出す側のご夫婦で一度話し合うことも大事なことです。

野球は、練習の中で技術だけでなくお友達とのコミュニケーション能力や挑戦する心が育ちます。「へたくそ!」となじる子もいれば、優しい言葉をかけてくれる子もいる。息子さんはきっとその中で様々なことを感じながら家庭では味わえない貴重な人生経験をしているのですね。

選択する力は安心感から

今後、「なにくそ!」と思い、頑張って上達していくかもしれませんし、野球よりも夢中になれるものが見つかり辞めることだってあり得ることです。この先どう変化していくかは誰にもわかりません。あまり先のことを心配しすぎず、今の状況の中で頑張っている息子さんを心から応援してあげてください。

息子さんが悔しい気持ちを味わって帰ってきたなら「それは悔しかったね。よく我慢したね」とそのまま抱きしめてあげる。楽しそうに帰ってきたなら「どんなことが楽しかったの?」と聞いてあげる。行きたくないときは、その理由を聞いて「だから行きたくないんだね」と受け止めてあげる。どんなときでも、〈お母さんが味方でいてくれ、見守ってくれている〉という安心感があれば、息子さんは自分でこれからの選択をしていくことでしょう。

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