Q126.何事も長続きしない息子に対してどう向き合えばいいの?
昨年に大学を卒業し、就職をした23歳の息子。ようやく入った会社を半年でやめ、その後資格を取りたいと言うので、その費用を負担しました。ところがそれも途中で投げ出し、資格を取れないまま今度は別の仕事を見つけてきました。一度決めたことをこんなに簡単にやめさせていいのか、資格を取るためのお金を出してあげて本当に良かったのか、迷っています。
A.すべての経験は貴重な学びの時間です
息子さんがようやく学校を卒業し、社会人としてスタートを切ってホッとしたのもつかの間、会社をやめてしまったり、将来のためならと援助した資格取得も途中で投げ出したりすると、親としては将来が心配になり、これでよかったのかと迷いますよね。
しかしながら「半年でやめた」「途中で投げ出した」と見ると悪いことのようですが、見方を少し変えてみるとどうでしょう。会社での半年間、また資格を取ろうと勉強した期間中も息子さんはさまざまな経験をしたはずです。息子さんの人生にとって貴重な学びの時間であったとはいえないでしょうか。
その経験を生かし、次の仕事に向かえるとしたらそのことも決して無駄ではないのです。心配は尽きませんが、息子さんが自分で迷い、悩みながらも選んだ道を、信じて喜んで応援できる親でありたいものです。
社会人としてお互いの思いを話し合いましょう
その中でも援助できる部分、できない部分のけじめは大切です。
こんな時こそ、社会の厳しさを知っているお父さんの出番です。一人の大人としての息子さんの気持ちを尊重しながら、家族で話し合っていくといいですね。
【体験談】あるお母さんのふれあいです!!
せっかく入った高校を自分に合わないという理由で3カ月でやめた息子は、その後に入学した高校もやめてしまいました。将来を案じながらも、何もしようとしない息子が情けなく、私は毎日感情をぶつけていました。そんなある日「俺ってダメだな。死んじゃった方がいいのかな。」という息子の言葉にハッと目が覚めたのです。気持ちに寄り添うこともせず、親の価値観を押しつけてきたことを反省し息子に謝りました。
それからは息子の意思を尊重するように努力し、主人も息子の心に寄り添い、自分の経験を話したりしてくれたのです。すると自分からアルバイトを始めて通信制の高校に入学し、大学まで卒業することができました。息子は当時のことを「遠回りしたとは思っていない。あの時期があったから今の俺があるんだ。」と言い、現在意欲的に仕事をしています。