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Q156.小学1年生の息子が学校の様子を話してくれません

先日、息子のポケットからたくさんのテッシュが見つかり、学校から泣いて帰ってきた様子でした。「何かあったの?」と聞いても「わからない」としか答えず、結局分からずじまいでした。それから「今日学校どうだった?」「誰と遊んでいるの?」と学校の様子を聞きますが「忘れちゃった」と学校の話をしたがりません。

学校にも普通に登校できていますが、学校での様子が分からず不安です。
どんな風に聞いたらよいのでしょうか。

A.お子さんの言葉の中にも様々な気持ちが詰まっています

今年は新型コロナウイルスの影響で、入学式が2か月~3か月遅れたり、オンライン授業や宿題プリントなどで家庭学習が進められたりする中、勉強の事や友達関係の事など親御さんにとっても、心配や不安も多いのではないでしょうか。そのような中、お子さんが泣いて帰って来た様子を察し、何があったのだろうかと心を痛めたことと思います。

何事かあっても、自分で乗り越えようと頑張っているお子さん。そして、これまで頑張って育ててこられたお母さんとの温かい親子関係が感じられます。

学校で嫌な事があると行き渋りがありますが普通に登校できているとの事でしたので、きっとお母さんの愛情の中で、お子さんが外で味わってきた思いを整理できているのではないでしょうか。お子さんの「忘れちゃった」という言葉には、忘れるくらいいろいろなことがあったのかもしれません。また「分からない」という言葉の中には、分からないなりに一生懸命取り組んだことや、言葉にならない感情、親に心配かけたくない心など、様々な気持ちが含まれていると思います。

1日の終わりにゆっくりとした心の触れ合いをしてみてください

学校生活の様子が気にかかるとのことでしたが、お友達やクラスの連絡などで知っているお母さんとつながってみてはいかがでしょう。「実はこんな事があってね」と話してみると、情報やヒントをいただけるかもしれません。また心配な時は学校の様子を先生にうかがうことも良いでしょう。

小学校入学は、人生の一大転換期と言われています。親から離れ、時間的に制約される生活に入り、新しいお友達との関係など、親が思う以上に身体的にも精神的にも相当負担がかかる時期です。そうした精神的負担から、兄弟げんかをしたり、食欲不振になったりいろいろな行動となって現れたりしますが、その時こそ子どもの心に気づけるチャンスでもあります。夕食や寝る際に心の触れ合い(事柄ではなく、心を聴く)の時間を作り、質問攻めではなく、ゆっくりお母さんとの時間をとってみてはいかがでしょうか。

その時に「何かあればいつでもお母さんに言ってね」の言葉かけや「1日頑張ったね」と努力している子どもを理解し、スキンシップを取りながら思いをよく聞いてあげてください。

1年生は長い学校生活のスタートです。まずはゆっくりと一緒に出発していきたいものですね。

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